現代のビジネスシーンにおいて幅広く活用されているフレームワークである「マーケティングミックス」ですが、実際どのようなものなのか分からないという方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、マーケティングミックスとは何か、考え方の誕生由来や活用するメリットについて解説していきます。本記事を参考に、マーケティングミックスに関する正しい知識を身に付けましょう。

マーケティングミックスとは？

最初に、マーケティングミックスとは一体どのようなものなのか、その概要について解説していきます。マーケティングミックスとは、マーケティング戦略でしっかり成果を出すために、マーケティングを組み合わせる手法です。マーケティングミックスの考え方には主に「4C」や「4P」といったものが挙げられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。

4P

4Pとは、企業側の目線から見るマーケティングミックスのこと。具体的には、製品(Product)、価格(Price)、場所(Place)、プロモーション(Promotion)の4つが挙げられます。

4C

4Cとは、消費者側の目線から見るマーケティングミックスのこと。具体的には、価値(Costomer Value)、コスト(Cost)、利便性(Convenience)、コミュニケーション(Communication)の4つが含まれています。

4Pと4Cは対になる存在

もともと4Pという考え方が存在しており、その後消費者の視点から生まれたのが4Cとなっています。つまり、4Pと4Cはそれぞれが持つ要素が対応しており、この2つを軸にしてマーケティング戦略を練ることでさらに効果的な成果が期待できるようになります。

マーケティングミックスの考え方はいつから生まれた？

ここまでマーケティングミックスとはどんなものなのか解説してきましたが、「どのようにしてこの考え方が誕生したの？」と疑問に思う方もいるでしょう。マーケティングミックスの始まりは、1961年にアメリカの経済学者であるエドモンド・ジェローム・マッカーシーが4Pを提唱したことがきっかけです。その後、1993年にロバート・F・ロータボーンが4Cを提唱しました。ただし、この頃はまだそこまで有名な考え方ではなく、後にフィリップ・コトラーを筆頭に4Pを使用していたことがきっかけで広まったとされています。マーケティングミックスは、分類によって4つ以上の要素を兼ね備えているものもあります。しかし、事業を進めていくうえで必ずすべての要素が相互に影響を及ぼします。そのため、事業拡大を効果的に行うには、マーケティングに必要な要素を組み合わせているマーケティングミックスが大切だと言われるようになったのです。

マーケティングミックス活用のメリット

最後に、マーケティングミックスを活用するメリットについて解説していきます。マーケティングミックスのメリットとして、まず事業を成功させる精度を高める効果が非常に大きい点が挙げられます。基本的に顧客は自身が抱えている悩みを解決するため、もしくは価値があると認識したものを手に入れるため、その対価としてお金を支払います。そこでマーケティングミックスを確立することで、いち早く顧客の基盤を構築でき、さらなる収益が期待できるのです。また、マーケティングミックスを立案する際にも実はメリットが発生しており、その過程において「顧客が求めているものが把握できる」、「製品のコンセプトが明確化される」といったものが得られるでしょう。

逆にマーケティングミックスを疎かにしてしまうと、余分に費用が発生してしまう事態になりかねません。その結果、事業を成功させるまでの道のりがかなり遠ざかってしまうことでしょう。現代社会にはさまざまな分野で製品・サービスが数多く流通しています。そのため、顧客のニーズを見極め、求めている製品や価格帯、場所、プロモーションなどを効果的に配置する必要があり、それを怠ると他社の製品に自社製品が埋もれてしまうかもしれません。これらを防ぐためにも、マーケティングミックスは非常に事業と相性の良いフレームワークといえるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。4Pや4Cといったマーケティングミックスは、事業をより効果的に、そして確実に成功へ導くための欠かせないフレームワークとなっています。マーケティングミックスを活用することで、顧客が求めているものが一体何なのかを明確化でき、それに対する製品のコンセプトも自ずと固まってきます。その結果、事業を成功させる精度もきっちり高まってくるでしょう。ただし、マーケティングミックスを面倒だと思って疎かにしないよう注意しましょう。場合によっては本来かかることのなかった余計な費用をつぎ込むことになり、事業成功への道がさらに遠ざかってしまうかもしれません。ぜひ、マーケティングミックスの重要性をしっかり理解したうえで、効率良く活用してみてはいかがでしょうか。