WEBマーケティングに従事していると「A/Bテスト」という言葉を聞いたことがあると思います。WEBマーケティングにおいて、この「A/Bテスト」は最重要キーワードといっても過言ではありません。「A/Bテスト」を繰り返すことで高い成果を生み出せます。今回はこの「A/Bテスト」について解説します。

A/Bテストとは

「A/Bテスト」は、WEBマーケティングにおいてコンバージョン率を高めるために取る手法のことを指します。たとえば、AパターンとBパターンを用意し、より効果が高かったものを残していく、という方法です。売り上げを増やす、という目標に対して、広告費用をかけることができれば手っ取り早いですが、広告費用を増やすことが容易でないケースは多々あります。その際に最初に検討されるのが広告効果を高めること＝コンバージョン率を高めることです。今回紹介するA/Bテストもコンバージョン率を高めるための手法です。具体的には、WEBページや、バナーデザイン、キャッチコピーなどで複数パターンを用意してデータ収集・分析を行います。WEBページで行われる「A/Bテスト」は大きく３パターンです。

同じURLでのA/Bテスト

多くの場合で実施されているのがこのタイプのA/Bテストです。URLを変えずに見た目だけを変える手法です。Javascriptの技術を使用して、ソースコードを書き換えることなく見た目を変えているため、容易にA/Bテストが行えることと、SEO対策への影響を気にしなくてよいことで選ばれることが多くあります。

スプリットURLテスト（別ページへリダイレクトさせるA/Bテスト）

スプリットという名の通り、来訪したユーザーにリダイレクトをかけて別のページへ飛ばす方法です。複数のページを事前に用意する必要があります。このページはそれぞれURLも異なります。ツールの設定を使用することで一定の割合でユーザーをリダイレクトすることができるため、たとえば５：５の割合でAページとBページへ飛ばすことで効果を比較することができます。

多変量A/Bテスト

同じURLで行うA/Bテストと同じ仕組みで行うA/Bテストですが、同じページ内や、ページをまたいで、様々なA/Bテストを同時に行うことができる点で異なります。この手法を採用することで、同時に複数の組み合わせのテストを行うため、最適な組み合わせを見つけることができます。

A/Bテストのやり方

A/Bテストは以下の流れで実施しましょう。

計画・準備する

A/Bテストを開始する前に、計画を立て、しっかりと準備をしましょう。まずは、離脱率が高いページなど、コンバージョン数増加のボトルネックになっているページを特定します。その後、仮説を立てましょう。たとえば、サイトのトップのキャッチコピーがイメージしづらい、などです。その仮説に従っていくつかのパターンのキャッチコピーでページを作成します。仮にこのテストによって仮説が立証されればその方向性で改善を進めていけばよいですし、数値に変化が見られないのであれば、別のところに問題があると判断できます。仮説をもって検証することを意識することで改善を効果的に行うことができます。

テストを実行・検証する

テストを実行する場合には、比較したい項目以外はすべての条件が同じになるように注意しましょう。たとえば、キャッチコピーによる効果比較がしたいのであれば、他のデザインや構成は同じにし、実施期間も同じにしましょう。時期が異なるだけでコンバージョン数が増減するサービスもあるため、比較が難しくなってしまいます。テストを実施する場合には、実施期間と目標コンバージョン数を事前に決め、繰り返し行うことで内容を絞り込んでいくようにしてください。

テスト結果をもとに改善する

テストを実行・検証したら、その都度改善をかけていきましょう。テストを繰り返し行うことでより効果が高いWEBページを作成していきます。ターゲットを絞るためのテストなのであれば、「性別」「年代」「趣味」といった条件を少しずつ加えていくことで、より詳細なペルソナを作り上げることができ、その後のマーケティングがしやすくなります。

A/Bテストのメリット

A/Bテストのメリットを改めて挙げると、「予算をかけずに行える」「少ない労力で改善ができる」「定量的に効果測定ができる」「同時に複数パターンのテストが行える」「効果がなくてもすぐに元の形に戻すことができる」という点です。売り上げを伸ばすためにコンバージョン率を高めることは必至です。このA/Bテストを繰り返し行うことで、費用をかけず、リスクも小さく、客観的な数値をもとに改善できる点がA/Bテストの利点です。

いかがでしたか。何について検証するのか、を明確にした上で正しい方法でA/Bテストを行うことができると、コンパクトに広告効果を改善できるので、WEBマーケティングにおいてA/Bテストは昔から使われている手法です。ぜひ正しいA/Bテストであなたのページのコンバージョン率を上げましょう。